はなの読書記録

漫画、時々小説の感想置き場

『エニデヴィ』感想 

今日は漫画『エニデヴィ』についての感想を。

前回投稿したときは最後に「次はごはん漫画を~」とか書いていた。嘘も大概にしてほしい。

 

・『エニデヴィ』 白浜鴎

もしかしたら作者の名前を見たことがあるかもしれない。なぜなら白浜鴎先生は「全国書店員が選んだおすすめコミック2018」で見事第一位に選ばれた『とんがり帽子のアトリエ』の作者だからである。△帽子も面白いのでいずれ感想を書きたい。

この『エニデヴィ』は白浜鴎先生の漫画家デビュー作であり、3巻で完結している。

自分は漫画を週刊誌や月刊誌で読まず、本屋さんで漫画コーナーをうろちょろ歩いてなんとなく気になった表紙やタイトルで購入を決めることが多い。そしてこの『エニデヴィ』もその中の一つだ。

とにかく表紙から可愛い。きらきらしている。可愛いは正義というけれど、この漫画にも当てはまるだろう。もともと白浜鴎先生はアメコミの影響を受けているからか、どことなくそんな雰囲気を感じさせるが、それにしてもタッチが細かい。隅々まで眺めてほうっと幸せなため息をついてしまう、そんな表紙だ。

そしてなにより、出てくる女の子二人が最高で最強に可愛い。強くて可愛い女の子が好きな人にはたまらないと思う。自分はジブリおジャ魔女プリキュアなどといった作品にたくさん触れて生きてきたので、この『エニデヴィ』に出てくる女の子二人を見ているとやっぱり「女の子ってすごい!」と頭の悪い感想が出てきてしまう。

今の時代ジェンダー論なんて飽きるほど繰り返されているし、可愛くて素敵な男の子がいたって強くてかっこいい女の子がいたってそれは自然ですばらしいことだ。

しかし自分は時たまどうしても「最高に可愛くて最強にかっこいい女の子が見たい!」という欲に襲われる。生きる糧なので仕方ない。白浜鴎先生の描く女の子は、その点において魅力たっぷりだ。

主人公は天使のエニエルと悪魔のデヴィエラ。二人が立っているだけで最高に可愛い。天使と悪魔のくせに、時々どうしようもなく人間味にあふれているので親近感が持てる。お洋服を買いにショッピングに出かけたり、お互いのコスメの貸し借りで大喧嘩したり、SNSの更新なんかしてみたり。ストーリーも素敵だが、それ以上にこの二人のファッションが超キュートだ。つけてるアクセサリーも、着ているお洋服も、履いてる靴も、全て細かい!可愛い!

一番好きな話でいうなら、もちろん最終話の「天使と悪魔とあなたとわたし」。エニエルとデヴィエラの仲をとことん見せつけてくれる。可愛い!

でも第11話の「エニーと服と見習い天使」もなかなか。普段はお転婆なエニエルだけど、この話ではなんていうか、おねえさん。しっかり先輩天使してるなってことがわかっちゃう。まあデヴィエラと一緒にいるエニエルは本当にただのお転婆でおしゃれとバカンスが大好きなただの天使なんだけれど。

ヴィエラメインのお話なら第8話の「猫と夕日と最期の晩餐」。悪魔だけどやっぱり優しくて最後まで悪者になりきれないデヴィエラが見られる。そんで少しほろりとくる。あと猫がいい。やっぱり猫って最高の生き物だよね。うんうん。

 

結局この作品は最終話の神様が言う「女の子にはかなわない」に帰結すると思う。強くて可愛くて優しくておしゃれな女の子は元気をくれる!最高!

何も考えずに、ただただ可愛いを享受できる作品だ。そして何度も言うようだが、白浜鴎先生の画力がすごい。細かい。丁寧。綺麗。美しい。ぜひ手に取ってみてほしい。

 

今回は「可愛い」というための感想だった。それぐらい「可愛い」って言った。

次回は少し控えようと思う。