はなの読書記録

漫画、時々小説の感想置き場

『舞妓さんちのまかないさん』 感想

初のごはん漫画の感想!有言実行!やったね!

 

・『舞妓さんちのまかないさん』 小山愛子

新刊(5巻)が出ていたので購入ついでに感想。

この作品も最初に購入したきっかけは表紙。細かい描写がとっても素敵。重ねてあるお茶碗の模様が全部違ったり、サイズ違いのフライパンが使用頻度の順に上から重ねてあったり、あとは置いてある椅子や主人公が履いているスリッパのこのレトロ感。あとは、表紙にも赤色が使われているんだけど、それに負けず劣らずの主人公のエプロン!すぐにこのエプロンに目がいってしまう。可愛い。

それから表紙の材質。紙のことなんて詳しくないからわからないけれど、これ、なんていうんだろう。わからないけれど、表紙の材質がお話にとても合っていると思う。

主人公のキヨちゃんは同級生のすみれと一緒に中学卒業後に青森から上京、花街で暮らしている。キヨちゃんは事情が重なって今は屋形でまかないさん、すみれは期待の新人、百はなとして舞妓さんの道を歩み始めた。

最初に言っておく。この二人が最高に可愛い。異論は認めないってぐらいに可愛い。

もちろん一人一人も最高に可愛い。

キヨは屋形のまかないさんとして健気に頑張っているけれど、なんだか少し抜けているような、ぽやぽやした雰囲気のある女の子。

すみれは真面目で頑張り屋さんで、自分の夢のためにしっかり前を向いている。

そんな二人がお互いを認め合って尊敬して励ましあい支えあっている。正直それだけでこの漫画読んで満足できる。

だけどこれごはん漫画なので、キヨちゃんが作るごはんももちろん素敵なんです。特別何か、京都っぽい!ってわけではない。ハンバーグとかカレーライスとか、ミートソーススパゲティとか餃子とか。それこそ、思い立ったら自分でも作れるような、そんなもの。でも、なんだかすっごく美味しそう!キヨちゃんが愛情込めて作ってるってのは大きな理由の一つとして、舞妓さんたちみんなでそれを囲んで食べるのも美味しそうに感じるし、キヨちゃんの愛情をすみれがしっかり受け止めているのもその理由なのかなあ。

あと面白いなあと感じたのは、舞妓さん用のごはんが一口サイズなこと。花街や舞妓さんの仕組みとか諸々をわからないまま読んでるから、たくさん発見があってそれも楽しいんだけど、お化粧が崩れないように食べやすく一口サイズに用意してあってその一口が可愛い。いやただサンドイッチとか餃子とか一口で食べられるよう小さくしてあるだけ、それだけなんだけど、この小さな心配りも素敵。そして5巻ではお休みのすみれのために大きな餃子が作ってあって、それを大きく口を開けて頬張るすみれがまた可愛かった。

そして今回発売されたばかりの5巻ではキヨちゃんと幼馴染の健太のお話にきゅんきゅんでしたとさ。キヨちゃんとすみれと健太の幼馴染三人のお話はちょこちょこ出てくるのですが、5巻ではなんだか今までと違うきゅんきゅん。なんとなく察してたけど!でもやっぱりこういうエピソードを具体的に描かれると改めて頬を染めてしまったりする。今後も穏やかに続いていくこの関係を眺めていたい。

 

ゆっくりふんわりと京都の四季を楽しめるお話なので、ぜひこれからも読みたいと思う。

今回も「可愛い」が話のほとんどを占めている感じがしたので、次回は少年漫画の感想でも書いてみようと思う。