『明日ちゃんのセーラー服』 感想
もう前回書いたことは気にせず書いていこうと思う。動物が出てくる漫画って、ざっくりしすぎだ。
一応動物が出てくる漫画を考えてみたけれど、どれもこれも猫になる。猫が好きだ。いいよね猫。最高だよね。猫は本当に猫様以外の何物でもないよね。
そして今回感想を書く漫画に猫は出てこない。魚なら出てくる。
大体やることが多すぎるのだもう何もかもから逃げたい。もう現実なんていやだ。優しい世界に行きたい。誰も傷つかなく平穏で明るくて幸せな世界~行きたいよ~。
そんなときにこの漫画を読んでる。
・『明日ちゃんのセーラー服』 博
タイトルが可愛い。表紙が可愛い。
もうこれだけで言うことはないのだけれど、内容もとてもいい。
この漫画を一言で表すなら、…透明感!
何もかもが明るい。瑞々しい。きらきらしている。
きっと明日ちゃんの見えている世界なんだろうなあと思うと少しだけ心がふわっとする。
主人公はタイトルからわかるとおり明日ちゃん。この名前から素敵。
自分は最初手に取ったときあすかちゃんと読んでしまった。間違い!
小さくローマ字であけびちゃんと書いてある。あけびちゃん!あけびちゃん。あけびちゃんかあ…何回も声に出して呼びたい。あけびちゃん。現実でこんなことしてると通報でもされそうだから家で読んでいるとき小さく声にだしてみる程度だけど。
明日ちゃんは可愛くて素直で真っすぐでお転婆でアイドルが大好きな女の子。
この漫画には可愛いものと優しい世界が詰め込まれているので、明日ちゃんの住んでいるおうちも可愛い。ピーターラビットでも住んでそう。
そんな明日ちゃんは憧れていた私立の中学校に受かって、ぴかぴかの中学一年生だ。憧れの中学校、憧れのセーラー服!
入学するまでの一日一日が輝いて過ぎ去る。
唐突だけど、セーラー服っていいよね。
上のシャツのおへそが隠れるか隠れないかの微妙な丈に、それでもおへそは見せないよって中からスカートがのぞくの。いいなあセーラー服。一度でいいから着てみたかった。真っ白と紺色に赤いリボンの王道セーラー服が着たい!セーラー服着たいよ~。
明日ちゃんの着るセーラー服は真っ白に黒の大きな襟で、爽やかな水色のリボンです。
話が少しそれたな。
明日ちゃんは小学校に同級生がいなかったので、中学校で同級生の友達を作るのを楽しみにしている。挨拶も自己紹介も一生懸命考える。
自分からしたらすごくささいなことばかりなはずなのに、明日ちゃんの目を通して見える景色は全部新鮮だ。
新しくできた友達もみんないい子。寮にお邪魔したり、部活見学にいそしんだり、お休みの日に一緒に遊んだり、小さな出来事に見えるようだけど、明日ちゃんはなんでも一生懸命だ。
もう明日ちゃんの学校生活を見ているだけで満足できるんだけど、あえて好きな場面をあげるなら、明日ちゃんがお父さんと二人きりでおはなしするところかな。
自分も小学校と中学校の頃はお父さんが残業続きで、単身赴任とは言わないまでもあまり会えなかった。お父さんに学校の話を聞いてもらうのは特別な時間だった。お母さんにお父さんがどこにいったか聞いちゃう明日ちゃんの気持ちわかる。ねえ話したいことたくさんあるんだ聞いて聞いて~てなっちゃう。
それから、この漫画は明日ちゃんの仕草を見るための漫画でもある(断言)。
もういちいち動作が可愛い。きゅ~んってなる。
何気ない動作、ふとした仕草、そんな数えきれない一つ一つに、子どもでもなく大人にもなれない明日ちゃんをひしひしと感じることが出来る。尊い。
この漫画を読んだあとは、こんな風になりたかったよ~こんな可愛く生まれたかったこんな感受性を持ちたかったうわ~んと思いながら部屋でごろごろする。
明日ちゃんが感じる小さな幸せを丁寧に描いた作品だ。
今回あらためてこの作品を見返しながら、明日ちゃんと杉元が同じヤンジャンに掲載されていると知って震えている。
金カム感想書きたいな。書こう。よっしゃあ。